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おすすめ 初期設定だけで売れるの確定!傑作漫画3選!

改めて漫画ってコスパ最強のエンタテイメントですよね。

イデアを考えて、ストーリーを作り、絵で説明する。簡単に見えてかなり高度なことを繋げています。
特に絵で説明することに関しては因数分解のかたまりです。 

 

以前、TVで北野武が映画製作での因数分解を説明していました。ある男がすごく喧嘩が強いエピソードを撮りたいとき、一人一人との喧嘩のシーンを撮っていたのでは時間的尺も撮影コストもかかってしまう。そのためにまずは最初の2人との喧嘩のシーンを撮り、その後に数人の倒れているシーンと血だらけになった服や場所など結果を表すものを映すことで視聴者に想像してもらう。まとめられるものを選び、掛け算することで因数分解になるということでした。
漫画もまさにそうですよね。絵は静止画ですが、読者の頭の中の想像で繋ぎ、映像化されます。しかも絵によって作者のイメージも具現化し、吹き出しで言葉も伝わりますからね。つまり漫画家は映画監督なんです。壮大なVFXやアニメーションにかかるコストなんて必要ありません。なので漫画ってコスパ最強なんです。
 
前置きが長くなりました。
その中でも初期設定が奇抜だったり、よく出来ているだけでもう読者に勝手に想像させることができる作品は売れるの確定ですよね。
私のなかで「これ設定だけで確定じゃん!」と思わせた傑作漫画3選を紹介します。
 
 

初期設定だけで売れるの確定!傑作漫画3選! 

 

1.DEATH NOTE

 
 
2003年~2006年まで週刊少年ジャンプで連載された名作です。
ダークファンタジーというよりはデスノートという媒体を使った頭脳戦ですかね。
そもそも小学生のころに授業中に好きな人・嫌いな人・面白い人・可愛い人をみんなでランキング付けたりしましたよね。時々先生に見つかって恥ずかしい思いをしたり、怒られたり・・・やっては駄目の着想の究極といっていい本作は相当練り込まれています。
 
ポイントは、
 
  • デスノートの存在・使い方
  • 頭脳トップクラスの主人公が拾う・使う
  • 犯罪者のいない世界を目指す矛盾・葛藤
  • 警察側にも頭脳トップクラス・ライバルがいる(頭脳戦)
 
この作品を読んだとき、「やられた~~!!」って思いませんでした?(笑)
思いつきそうで今までなかったアイデア、秀逸ですね。
 
 

2.らんま1/2

 
らんま1/2 (1-38巻 全巻) | 漫画全巻ドットコム
 
 
1987年~1996年まで週刊少年サンデーで連載された話題作です。
中国の奥地の呪いの泉(呪泉郷)に落ちたことがきっかけに特異体質になり、主人公の乱馬が水を被ると女になり、お湯をかけると元の男に戻るという奇想天外な設定。
高橋留美子先生は「うる星やつら」「めぞん一刻」ですでに地位を得ていながら、この作品を着想したことは天才であり、どん欲と言わざるを得ないですね。
まだ1980年代の中国は私たちにとって未開の国でした。中華料理こそ身近でしたが、まだまだ三国志に代表されるような歴史のある大国として不思議や秘密がいっぱいな近くて遠い国・・・インターネットの無い時代、中国の奥地だったらあるかもしれないって思わせる設定は当時ならではかもしれませんね。
 
ポイントは、
 
  • 水を被ると変化する特異体質
  • 呪いの泉は複数ある(キャラクターのバリエーション)
  • 主人公らんまを追いかけて個性的なキャラクターが乱入
  • ヒロイン(天道あかね)とのじれったい恋模様

 

この設定さえあれば、荒唐無稽なエピソードが量産できることが確定しています。これだけありがたい設定があったからこそギャグ漫画として尽きない笑いが散りばめられていました。設定の妙・・・勉強になります。

 

 

3.魍魎戦記MADARA

 

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最後はマニアックな作品かもしれません。

1987年にゲーム雑誌「マル勝ファミコン」で連載された作品です。

この作品の面白い設定は、主人公の摩陀羅(以下マダラ)の体が足りない状態から始まるところです。

体が足りない・・・?普通に考えたら生きていけないですよね。

当時小学生だった私も、この荒唐無稽な発想が刺激的でした。

魔王の双子の子供として生まれたマダラは、産まれたときから強力な力を持っており、それを恐れた魔王が体をバラバラにして8人のモンスター(魍鬼八大将軍)にそのパーツを分散させます。しかしマダラは強力な力があるため残された体と義体(ギミック)で構成された複合体として生き永らえます。成長したマダラは、自身の体を取り戻し魔王を倒すために旅立つというストーリーです。

 

ポイントは、

  • ボスキャラを倒し、1つ1つ本当の体を取り戻す
  • 双子の兄もマダラの体を持つ敵
  • 父親が魔王
  • 体を取り戻すまでの義体(ギミック)を使ったバトル

 

元々が魔王が恐れるほどの力を備わっているわけで、体を取り戻す度に強くなる様や複雑な環境(親子・兄弟)も見どころです。

本作は手塚治虫さんの「どろろ」の主人公百鬼丸から着想したものと思われますので、純粋なオリジナルではないかもしれませんが、当時「どろろ」の存在を知らなかった私には斬新な発想でした。(改めて手塚治虫ってスゲーな。。。)

この作品、今是非読んで欲しいです。絵のタッチとか、イメージを伝えることは難しいですね。 

 

 

 

以上、古い作品ばかりでしたが、アイデアや設定によって漫画はこれほどまでに差別化できるか、エピソードが湧いてくるのかよく分かります。

少年誌の王道は今も昔も友情や成長ですが、初期段階での秀逸な設定は読者を唸らせますね。「その手があったかぁー・・・」って言わせる作品がまだまだあると思います。これからも漫画に期待ですね。

 

 

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