4月5日にアニメ「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」が始まりました。
タイトルからしても分かるようにほぼアウトな初期設定ですね。
内容もけっこう際どいことで深夜枠に相応しい問題作なのかもしれません。
第1話を観た感想としては、
予想通り切ないラブストーリーって感じでしょうか。
心がちょっと洗われるような希望のあるプロローグで面白かったです。
同時にこれはどう考えても悲恋なんだろうなぁ…と思ってしまいましたね。
というのもヒロイン沙優は家出少女であり、
一時の宿を借りるために安易に男たちとそういうことを繰り返している
”パーフェクトヒロイン”とは程遠い過去があることが最初から強調されている点です。
もちろん、このことが物語の設定の重要なファクターであることは間違いないため、
逆に可愛らしいキャラクターデザインとおっとりした口調に早くも喪失感を否めないのです。
果たして沙優が吉田を好きになればなるほど、
吉田が沙優のことを想えば想うほど
切なくのしかかる過去と向き合わなければならないのか、
的な話になるのではと勝手に考えてしまいました。うむむ…。
気になる…。
やっぱ気になる…。
( ^ω^)・・・
というわけで、
読みやすいコミカライズ版の既刊5巻を買って一気読みしてみました。
少しだけあらすじに触れながら読んだ感想を報告しますので
私同様にアニメ放送まで待ちきれず悶々としてしまう方は是非参考にしてください。
アニメ版第1話のあらすじ
始まりは女上司の後藤さんに5年越しの告白をした夜、あっさりフラれてヤケ酒に暮れた吉田が帰り道に沙優と出会うシーンでした。
可愛らしい見た目とは裏腹に何とも直球な誘惑。
結局は放っておけない性格とかなり酔っていたこともあり、なんとJKを自宅に連れ帰ります。
帰宅後も何の抵抗もなく誘惑をする沙優に対して、潔癖な吉田。
そのまま眠りについてしまい朝を迎えます。
その後、沙優に作ってもらった味噌汁を前に、
再度沙優からの誘惑があるという展開。
やたらJKが迫ってくるという初回ボーナス特典でした。
(いくら何でも軽すぎる笑。)
でも、そんな沙優に吉田は説教しながら諭します。
予想外の吉田の発言に沙優はそのまま吉田の部屋で居候をする。
というのがアニメ1話の内容でした。
この1話、かなり道徳的指導が入りそうな内容ですので現役中高生には刺激が強すぎるかもしれませんね。
そして、録画して午前中に観る内容では決してないのでご注意ください。
家族で観たら無言になりそうな感じです。
昨期の過激描写でギリギリだった「回復術士のやり直し」よりも濃かったかも。
物語をかき回す後輩”三島柚葉”の存在
ここからは2話以降の話です。
やたらおっさんと括られている吉田ですが、
実はまだ26歳の若造です。
会社ではちょうど新人の教育を担当させられるくらいの年代。
新人が大目に見られる環境に甘え、卒なくこなしていた後輩の三島柚葉が登場します。
しかし、彼女は厳しい吉田の指導を自分を一人前として扱ってくれたと感じ、密かに好意を寄せます。
吉田は冴えない中年のような扱いかと思いましたが、実はけっこうモテます笑。
それは後ほど。
その後も三島は吉田にちょっかいを出しながら
少しずつ自分の気持ちを伝えようとアプローチして来る中で、
冗談ぽく三島が吉田に抱きついたところを偶然沙優は目撃してしまいます。
知らず知らずのうちに自分から吉田をとられてしまうんじゃないかと嫉妬したことに気づいた沙優はいたたまれなくなってその場を飛び出してしまいます。
家に戻っても沙優の姿がないことに気が付いた吉田が辺りを探します。
その頃三島と沙優は公園で偶然出会います。
(沙優は気付きますが)
三島は沙優が吉田と暮らしているとは露知らず、途方に暮れているJKに一般論で話しかけます。
二人は吉田のことを間接的に話し合うという
奇妙なすれ違いの中で三島は沙優の気持ちを知らないまま背中を押すようなアドバイスをしてしまいます。
吉田がようやく沙優を見つけたときに何故かそこにいた三島に驚き、その後JKを匿っていることを話すきっかけになりました。
同時に自分の気持ちに気が付いた沙優は部屋に戻ってもう一度吉田を誘惑してしまいますが、やはり吉田は保護者としての接し方を徹底します。
対価を求めない吉田の献身に、沙優はいつしかは吉田に幸せになって欲しいと願うと同時に今の生活が終わる寂しさを感じてしまいます。
アルバイトを始める沙優
その後、沙優は近所のコンビニでアルバイトを始めます。
そこで出会ったのが同い年のギャル結城あさみ。
ギャルらしい軽いノリと強引さにバイト初日に吉田と沙優の住む部屋に来てしまうという展開に。
沙優が東京にきて初めて出来た友達になり、今後重要な展開でも力になってくれます。
(彼女も政治家の父と弁護士の母に期待されて居場所を失いギャルになった過去が明かされ、将来の夢に向けて前向きに突き進む大事なキャラクターになります。)
満を持して女上司後藤さんの介入
その後、吉田は沙優を一人にしないために出張を断ったり、早く帰ったりすることで上司の後藤さんに不審がられ、三島との関係を疑われますが、
食事(焼肉)に誘われた際に、実は後藤さんも吉田のことが好きだと分かります。
ちょっと前にしっかりフラれた吉田にとって信じられない僥倖ですが、沙優のことが気になるのか後藤さんの誘いを断ります。
ただし、後藤さんが好きな気持ちは変わっていないため今じゃないという意味不明な判断でした。
この後、成り行きで後藤さんを連れて沙優のいる部屋に帰ります。
結果的に最初は沙優との生活を隠していたにもかかわらず、主要人物すべてが沙優の存在を知ってしまうという、秘密が秘密でなくなるこの世界。
そんな中で、またしても偶然後藤さんと吉田が焼肉店から出てきたところを目撃し、吉田の部屋に帰るところまで尾行してしまう三島。
沙優が後藤さんと二人で話をしたいために吉田は食材の買い物に外に出されます。
その際に吉田は三島と遭遇し、大好きな後藤さんが家に来るのに沙優を優先することが普通じゃないことを指摘されます。
吉田がやっていることは献身なのか、保護者としての気持ちなのか。
結果として三島が吉田の気持ちを感じ取ります。
三島と吉田が話し合っていた頃、後藤さんに諭された沙優はいつか今の生活を終わらせる覚悟と吉田の幸せを邪魔しているかを考えます。
沙優の過去を知る男”矢口恭弥”
そんな日々を送る最中、
沙優の過去を知る矢口恭弥がアルバイト先の同僚として現れます。
それは数か月前に沙優が泊まらせてもらう代わりに体を重ねた一人でした。
沙優と再会して、すぐに過去のように迫ってくる恭弥。
数か月前には軽く応じた沙優の変化は感じたものの、バイト先に家出少女という正体をばらすと脅します。
バイトが続けられなくなることと吉田に迷惑がかかることを心配した沙優は何もしないという言葉を信じて彼を部屋に入れてしまいます。
沙優が一番心配したことは吉田のこと。
やはり強引に迫ってくる恭弥に、(吉田のために)受け入れてその場をやり過ごそうと覚悟したところで間一髪吉田が帰宅します。
吉田は沙優の違和感に気づいていました。
吉田と恭弥はアパートの外で対峙します。
恭弥が過去沙優に関わったことを知った吉田は憤ります。
しかし恭弥の言うことも理に適っており、やっていることは一緒だと突き付けられます。それはどこまでも保護者にはなれない限界と無責任ということ。
それでも吉田は、
「あいつにおかしな価値観を埋め込んでいく大人の一人に俺はなりたくない!」
と言い切ります。
その後、吉田も沙優の将来のことを真剣に考え、今の居心地の良さや沙優といる寂しさを埋める共同生活から沙優が本当の生活に戻れるよう腹を括る覚悟を決めました。
この後に数話の思い出作りのエピソードと恭弥に関しても救いがある件があり、ちょうどいい盛り上がりで5巻は終わりました。
原作ラノベは続いており、物語はまだまだ継続中です。
感想と今後の展開予想
軸は吉田と吉田を取り巻く恋愛関係に対する沙優の存在という感じですね。
この後6巻では元カノも登場するようです。
三島、後藤さん、元カノ、沙優。
結局吉田はモテてるじゃん!と誰でも気づくことを伝えたい。
ただし、初回の沙優から後藤さんの件しかり、
吉田は清廉潔癖で強い意思があり、ほとんど聖人です。
ありえないほどの忍耐強さと理性、理解不能な論理で結局沙優を大事にしたい気持ちで成立している優しい奴。
本音をぶちまけている三島と矢口恭弥の方がより人間的で理解が得やすい存在かもしれません。
だんだん薄れていく印象がありますが、沙優は非純潔であり、そのことは必ず本人も吉田も避けては通れない十字架になることは間違いないでしょう。
最初は悲恋の物語になりそうに見えましたが、この枷を聖人吉田なら越える気がしてきました。
そして勝手な希望ですが、最終的には大人に成長した沙優の姿と吉田の関係も見てみたいかな。
(最後は数年後みたいなエピローグですかね。)
おそらくこのコミカライズ版5巻までがアニメの放送になると思います。
(矢口恭弥の件がアニメ最大の盛り上がりになるでしょうね。)
そして何と言ってもまだ沙優の家出の理由が明かされていません。これには今までの全てを回収出来るだけの深い悩みや沙優の過去を描く物語になるでしょうね。
5巻では少しだけ沙優の同級生のイメージがフラッシュバックしていました。沙優が吐き気を催すほどの何かがあったようです。
是非今後もうひと盛り上がりをさせながら希望のある終わり方をして欲しいですね。
もちろんアニメ版も楽しみにしています。
(コミカライズ版よかったです。おすすめします↓)
追記、
アニメの進行具合を見る限り、コミカライズ5巻を超えて行きそうですね。
完結までいくかな。
その方がいい気がします。