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「ルパン三世 カリオストロの城」と我が家で起きたVHS vs βマックスの代理戦争

私の「ルパン三世 カリオストロの城」との出会いと我が家のβマックスとVHSの覇権争いの話です。

 

 

 

昔々、我が家にはβマックス(SONY)というビデオデッキがありました。

有名なビデオ戦争の敗軍側の規格です。

そもそもβマックスって知っていますか? 

小型で映像も良くSPECで勝っても、SONYがVHS規格に負けてしまう経済の教科書に出てくる有名な話です。

 

(ビデオの時代が懐かしい...)

 

ja.wikipedia.org

 

 

ビデオデッキ自体の購入は他の家庭に比べて早かったと思います。

父が言われるがまま飛び込み営業から購入したらしいのです。(ちなみに家のβマックスには3倍モードがありましたが時すでに遅し。)

故に敗戦が確定した後も、我が家はしばらくはβマックスを使い続けるしかなかった苦い記憶。

 

 

 

1980年代後半から、レンタルビデオ店やビデオ作品が一気に広がりを見せました。

無論、勝ち組のVHS規格のビデオの流通でβマックスでは再生できない代物。

 

子供だったのでVHSだろうがβマックスだろうが、そもそもビデオデッキの使い方すら分からなかった田舎の少年とっては関係がなかったのですが、「ルパン三世 カリオストロの城」がきっかけで我が家で「VHS VS βマックスの代理戦争」が勃発しました。

 

 

ある時に友達の家で「天空の城ラピュタ」を観る機会がありました。

(金曜ロードショーの初放送の録画だったと思います。遊び優先で最後まで観れなかったため、結局本編を最後まで観たのはその数年後にになりましたけど。)

 

その時に友達の家にあった、「ルパン三世 カリオストロの城」のビデオ(販売品)のパッケージのほうがラピュタよりも興味を惹き、その日借りて帰りました。

その当時ビデオを買うという発想も新しかったですね。

今思えばあのゴツゴツした、いかにも工業製品然とした黒いVHSのカセットは記録メディアの象徴でした。

 

 

90分版カリ城

引用:http://typerlpn3.web.fc2.com/sub13_06.htm

↑パッケージこれじゃなかったような…記憶がない。

 

 

しかし当然我が家ではβマックスのため観れなかったので、父にVHSのビデオデッキを買ってくれ!と一悶着ありました。

その当時ビデオデッキは比較的高価なものだったようです。

子供って不思議で、今思えばそんなことで!って思うことで世界が終わったように落ち込んだりわめき散らしたりしますよね。世界が狭かったからでしょうけど。

とにかく翌日貸してくれた友達に会わす顔がなかった気がします(笑)。

 

 

宮崎駿の映画初監督作『カリオストロの城』が名作な理由:コラム ...

(引用:cinematoday.jp)

 

その後、我が家でVHSのビデオデッキを購入したのは1年以上後でした。

 

 

「βマックスがあるのに買う必要はない!」

 

 

「まだ使えるのに買う必要はない!」


 

父は譲らなかったです。 

 

今なら父が言うことは理解できます。当たり前のことですもんね(笑)。

(ただ私もしつこかったし、なかなか折れない父の録画にちょっと嫌がらせもしたような…)

そして世間でもβマックスが敗軍であることが認知されてきた時でもありました。

敗軍の将を連れてきた父は立つ瀬がなかったのか、もはや意地だったと思います。


何度も何度もVHSならいろんな映画が家で観れることや友達と貸し借りもできること、レンタルビデオにβマックスがないこと、友達の家もみんなVHSデッキがあることを伝えました。

 

最後まで抵抗した父は「勝手にしろ!」と言わんばかりに無関心を決め込んでましたが、3歳上の姉の後押しもあり生活必需品同様の扱いで押し込みました。


かくして100年戦争は幕を閉じました。

異例の敗戦のSONY同様に、我が家もβマックスとVHPが同居する異例の配置になりました。

その後しばらく父だけは一人でβマックスを使っていましたね、大人って...

 

その後の父がβマックスではなくVHSで私が録画したドラマにゴルフ中継を上書きして揉めたのはまた別の話です。

 

 

そんなわけで、我が家にVHSビデオデッキが来るきっかけにもなっているのが「ルパン三世 カリオストロの城」です。 

  

現在まで私はこの「ルパン三世 カリオストロの城」を100回くらい観ています。今もハードディスクに入っていて勝手知ったるストーリーを夜中にちょっとずつ観たりします。

なんか癒されるんですよねぇ...

 

 

言わずと知れた名作で宮崎作品。ここで解説する気はありません。

(観てない人もいないでしょう...)

ただ言えることは、今観てもなお十分に面白いということ!

私の中の宮崎駿の作品の中では変わらず1位です。

そして脈々と続いているルパン三世の長編シリーズの中でも不動の一位です。

 

 

脱線しますがせっかくなのでルパン作品で私のBEST5を紹介します。

 

1位 カリオストロの城

 

2位 ファーストコンタクト

 

3位 燃えよ斬鉄剣

 

4位 1$マネーウオーズ

 

5位 ヘミングウェイ・ペーパーの謎

 

 

圧倒的1位の「カリオストロの城」の除けば、「ファーストコンタクト」はかなり面白かったと思います。

ルパンと次元、五右衛門、不二子、銭形警部が初めて出会うエピソード。

ルパン好きなら基礎知識として絶対観るべき作品です。

 

(ファーストコンタクトのおさらい)

 ・ルパンの相棒は別にいた。

 ・その相棒の恋人は不二子だった。

 ・次元は敵対するギャングの用心棒だった。

 ・銭形警部はもともと不二子を追いかけていた。

 ・その後、国をまたいでルパンを追うためにインターポールに入った。(出向?)

 

 
 この作品、かなりおすすめです。

 

 

 

余談ですが、

VHSがなぜβマックスに勝つことが出来たのか。

それは販売員が無料で配ったxxルトビデオの存在があったとかなかったとか...

アメフトを3倍モードで録画できることが要因というのが表向きですけど(笑)。

いつの時代もそっち系が常識を打ち破るきっかけになるのが人間の性ですね。 

※性はダブルミーニングです(笑)。 

 

 

 

今はサブスクリプションでAmazon prime videoやNetfrixで何でも観れちゃう時代ですが、レンタルビデオというメディアが登場して一気に広がったあの時代に立ち会えたことを懐かしく思います。

そして作者のモンキーパンチ氏が亡くなった後も続く、ルパン三世は不滅のコンテンツです。(泥棒が主人公って、今でいうクライムエンターテイメントですね。)

 

これから時代が変わっても、時代に合わせて生み出され、お洒落で、常に新しいものを取り入れる怪盗ルパン三世は進化を続けています。

 

今改めて声を大にして言いたい、

コナンもいいけど、やっぱルパンっしょ!